検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 56 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現; ナノバブルを用いた新規防食技術の開発(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2022-069, 114 Pages, 2023/03

JAEA-Review-2022-069.pdf:5.91MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現:ナノバブルを用いた新規防食技術の開発」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、デブリ取り出し工程において、既設のPCVならびに新設の負圧維持系設備・配管など重要な閉じ込め機能を担保する鋼構造物の長期信頼性を確保するため、$$alpha$$線放出核種/$$beta$$線放出核種と鋼材が接触共存する濡れ環境における腐食現象を初めて明らかにして腐食速度を予測する技術を構築するとともに、PCV等への基本的な適用性に優れ、かつ、副次影響の無い新規防食技術を開発する。具体的には、(1)$$alpha$$線/$$beta$$線/$$gamma$$線の影響を網羅したラジオリシス解析モデルの構築、(2)$$alpha$$線放出核種/$$beta$$線放出核種を用いた電気化学試験(ホット試験)と系統的な腐食予測・検証試験(コールド模擬試験)によるデータベースの構築、(3)それらに基づいてPCVに附設/挿入する新設設備の材料選定指針の提示、(4)不活性ガスナノバブルを用いた系統内広域防食技術の開発を目的とするものである。3カ年計画の2年目にあたる令和3年度の事業実績は、1.$$alpha$$線、$$beta$$線照射による腐食影響および気相ラジオリシスの腐食環境への影響、2.PCV・負圧維持系設備等の腐食モード・腐食速度の評価、3.1F複合環境における腐食抑制技術の開発である。

論文

Evolution of austenite lattice parameter during isothermal transformation in a 0.4 C low alloyed steel

Wang, Y.*; 友田 陽*; 大村 孝仁*; Gong, W.; Harjo, S.

Materialia, 27, p.101685_1 - 101685_9, 2023/03

The evolution of internal stress during displacive transformation is a topic of continuous debate. Neutron diffraction was used to study the isothermal bainite transformation in a 0.4 C low alloyed steel from 773 to 623 K to provide a clearer basis for discussion regarding the change in the austenite lattice parameter. According to diffraction profile analysis, fresh bainite possesses a body-centered tetragonal structure, and its c/a ratio decreases rapidly over time. The austenite lattice parameter increases or decreases depending on whether the transformation temperature is above or below the nose of the Time-Temperature-Transformation (TTT) curve. This isothermal transformation behavior can be divided into two categories: above and below the nose of TTT curve, which correspond to the upper and lower bainites, respectively. The internal stresses caused by the transformation strains are relaxed by dislocation motion and vacancy formation. The yielded dislocations and vacancies not only affect the broadening of both austenite and bainitic ferrite diffraction peaks but also the lattice parameter.

報告書

$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現; ナノバブルを用いた新規防食技術の開発(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2022-002, 85 Pages, 2022/06

JAEA-Review-2022-002.pdf:3.39MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現: ナノバブルを用いた新規防食技術の開発」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、デブリ取り出し工程において、既設のPCVならびに新設の負圧維持系設備・配管など重要な閉じ込め機能を担保する鋼構造物の長期信頼性を確保するため、$$alpha$$線放出核種/$$beta$$線放出核種と鋼材が接触共存する濡れ環境における腐食現象を初めて明らかにして腐食速度を予測する技術を構築するとともに、PCV等への基本的な適用性に優れ、かつ、副次影響の無い新規防食技術を開発する。具体的には、(1)$$alpha$$線/$$beta$$線/$$gamma$$線の影響を網羅したラジオリシス解析モデルの構築、(2)$$alpha$$線放出核種/$$beta$$線放出核種を用いた電気化学試験(ホット試験)と系統的な腐食予測・検証試験(コールド模擬試験)によるデータベースの構築、(3)それらに基づいてPCVに附設/挿入する新設設備の材料選定指針の提示、(4)不活性ガスナノバブルを用いた系統内広域防食技術の開発を目的とするものである。

論文

Composite behavior of lath martensite steels induced by plastic strain, a new paradigm for the elastic-plastic response of martensitic steels

Ung$'a$r, T.*; Harjo, S.; 川崎 卓郎; 友田 陽*; Rib$'a$rik, G.*; Shi, Z.*

Metallurgical and Materials Transactions A, 48(1), p.159 - 167, 2017/01

AA2016-0372.pdf:2.81MB

 被引用回数:46 パーセンタイル:90.37(Materials Science, Multidisciplinary)

Based on high-resolution neutron diffraction experiments we will show that in lath martensite steels the initially homogeneous dislocation structure is disrupted by plastic deformation, to produce a composite on the length scale of martensite lath packets. The diffraction patterns of plastically strained martensitic steel reveal characteristically asymmetric peak profiles in the same way as has been observed in materials with heterogeneous dislocation structures. Lath packets oriented favorably or unfavorably for dislocation glide become soft or hard. The lath packet type develops by work softening or work hardening in which the dislocation density becomes smaller or larger compared to the initial average one. The decomposition into soft and hard lath packets is accompanied by load redistribution between the two lath packet types. The composite behavior of plastically deformed lath martensite opens a new way to understand the elastic-plastic response in this class of materials.

論文

Fracture toughness evaluation of reactor pressure vessel steels by master curve method using miniature compact tension specimens

飛田 徹; 西山 裕孝; 大津 拓与; 宇田川 誠; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄

Journal of Pressure Vessel Technology, 137(5), p.051405_1 - 051405_8, 2015/10

 被引用回数:14 パーセンタイル:54.45(Engineering, Mechanical)

ミニチュアコンパクトテンション(0.16T-CT)試験片のマスターカーブ法による破壊靭性評価への適用性を明らかにするため、0.16インチから1インチまでの板厚・形状の異なる数種類の試験片(0.16T-CT, PCCv, 0.4T-CT, 1T-CT)を用いて破壊靱性試験を行った。不純物含有量、靱性レベルが異なる5種類の原子炉圧力容器鋼に対して、0.16T-CTを用いて評価した破壊靱性参照温度($$T_{o}$$)は、1T-CTその他板厚の試験片と良い一致を示した。また、1インチ相当に補正した0.16T-CT試験片の破壊靭性値のばらつきの大きさ及び負荷速度依存性も同等であった。さらに、0.16T-CT試験片を用いて$$T_{o}$$を評価する場合の最適な試験温度に関し、シャルピー遷移温度を元にした設定法について提案を行った。

論文

Preparation and characterization of single-phase SiC nanotubes and C-SiC coaxial nanotubes

田口 富嗣; 井川 直樹; 山本 博之; 社本 真一; 實川 資朗

Physica E, 28(4), p.431 - 438, 2005/09

 被引用回数:83 パーセンタイル:91.14(Nanoscience & Nanotechnology)

カーボンナノチューブをテンプレート材料として、Si粉末とともに真空中で熱処理を行う簡便な方法により、単相SiCナノチューブ及び同軸C-SiCナノチューブを合成した。さらに、それらの透過型電子顕微鏡による微細構造観察及びキャラクタリゼーションを行った。その結果、1450$$^{circ}$$Cにおける熱処理では、50-200nmの粒径を有するSiC粒が連なったナノワイヤーが合成された。1300$$^{circ}$$Cにおける熱処理においては、同軸C-SiCナノチューブのみが合成された。1200$$^{circ}$$C、100時間熱処理により、わずかではあるが、単相のSiCナノチューブの合成に成功した。単相SiCナノチューブの収率を増加させるため、1200$$^{circ}$$C、100時間熱処理材を、さらに600$$^{circ}$$C、1時間、大気中で熱処理を行った。この大気中熱処理により、同軸C-SiCナノチューブ内部のカーボン相が消失したため、半数以上のナノチューブが単相SiCナノチューブへと変換した。EDX測定結果から、単相SiCナノチューブのSiとCとの元素比は、ほぼ1であることがわかった。つまり単相SiCナノチューブは、化学量論比に近いSiC結晶粒から構成されていることが示された。

論文

Irradiation effects on precipitation in reduced-activation ferritic/martensitic steels

谷川 博康; 酒瀬川 英雄*; Klueh, R. L.*

Materials Transactions, 46(3), p.469 - 474, 2005/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:73.88(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉材料構造材料として開発されてきた低放射化フェライト鋼については、これまで多くの照射実験が行われてきた。中でも300$$^{circ}$$Cでの照射による強度特性変化の評価は、水冷却ブランケット構造を基本設計とする日本の開発方針においては、もっとも重要なものである。これまで300$$^{circ}$$C, 5dpa照射された低放射化フェライト鋼(F82H, JLF-1, ORNL9Cr等)について引張強度,衝撃特性,微細組織について調べた結果、鋼によって異なる特性変化を示すが、これらの違いは照射によって形成される転位ループによっては十分説明できないものであった。そこで本研究では析出物挙動に着目した研究を行った。研究にあたっては特に平均的な情報を得るために、抽出残渣法により析出物量を測定し、さらに残渣についてX回折による構造解析、及び化学分析を行った。その結果、照射によって、析出物(主としてM$$_{23}$$C$$_{6}$$)が増加する傾向にあること,析出物に含まれるCr量が増加する一方でW量が減少すること,MX系析出物が消滅したこと、が明らかになった。

論文

Synthesis of silicon carbide nanotubes

田口 富嗣; 井川 直樹; 山本 博之; 實川 資朗

Journal of the American Ceramic Society, 88(2), p.459 - 461, 2005/02

 被引用回数:136 パーセンタイル:99.16(Materials Science, Ceramics)

カーボンナノチューブをシリコン粉末とともに1200$$^{circ}$$Cで、100時間熱処理することにより、炭化ケイ素単相ナノチューブの合成に成功した。X線回折結果より、多くのカーボンナノチューブが、炭化ケイ素に変換していることがわかった。さらに、電子顕微鏡観察により、カーボンの周りに炭化ケイ素が形成しているカーボンと炭化ケイ素相混在ナノチューブだけではなく、単相の炭化ケイ素ナノチューブが形成していることを確認した。残存しているカーボン相を除去するため、600$$^{circ}$$Cで、1時間大気中において熱処理を行った結果、単相の炭化ケイ素ナノチューブの割合が向上することがわかった。

報告書

拡大核融合炉・材料研究合同委員会報告書; 2001年7月16日、東京

核融合炉研究委員会; 核融合材料研究委員会

JAERI-Review 2002-008, 79 Pages, 2002/03

JAERI-Review-2002-008.pdf:9.92MB

拡大核融合炉・材料研究合同委員会が、2001年7月16日に、東京で開催された。この合同委員会では、原研及び大学におけるブランケット、材料及び国際核融合材料照射施設(IFMIF)の開発計画と開発の現状に関する報告が行われるとともに、今後の原研と大学の協力に関する議論が行われた。本報告書は、本合同委員会で用いられた資料及びそのまとめから構成されている。

論文

New in-pile water loop facility for IASCC studies at JMTR

塚田 隆; 小森 芳廣; 辻 宏和; 中島 甫; 伊藤 治彦

Proceedings of International Conference on Water Chemistry in Nuclear Reactor Systems 2002 (CD-ROM), 5 Pages, 2002/00

照射誘起応力腐食割れ(以下、IASCC)研究における試験データは、従来ほとんどすべてが照射後試験により得られて来た。その結果、IASCCに関して多くの知見が得られたことは事実である。しかし、IASCCは本来炉内で使用される構造材で問題となり、そこでは照射,化学環境(高温水)そして応力は同時に材料に作用している。これらの作用には照射後試験では再現不可能な現象があり、照射は高温水の放射線分解をもたらし、応力付加状態での照射損傷組織は無負荷状態のそれと異なることも知られている。近年、IASCC研究では炉内の照射下高温水中で材料試験を行い、上記の炉内複合環境におけるIASCC挙動を調べようとする機運が高まっている。既にハルデン炉では、照射下IASCC試験を開始しているが、チェコLVR-15炉,ベルギーBR-2炉においても照射下IASCC試験のための高温水ループを炉内に設置して試験の実施を目指している。本発表では、平成13年度にJMTRに設置されたIASCC研究用高温水ループについて、その設計の考え方と装置の仕様と特徴などを報告する。

論文

Hardening of Fe-Cu alloys at elevated temperatures by electron and neutron irradiations

飛田 徹; 鈴木 雅秀; 岩瀬 彰宏; 相澤 一也

Journal of Nuclear Materials, 299(3), p.267 - 270, 2001/12

 被引用回数:19 パーセンタイル:84.88(Materials Science, Multidisciplinary)

軽水炉圧力容器鋼の照射脆化には、高速中性子のみならず熱中性子や$$gamma$$線の寄与も含まれるが、$$gamma$$線の寄与に関する定量的な把握はなされていない。圧力容器位置での$$gamma$$線によるはじき出し損傷量(dpa)は高速中性子の数%にすぎないが、損傷メカニズムの違いから照射脆化に与える影響は実質的にはもっと大きくなる可能性が指摘されている。本研究ではFe-Cuモデル合金を用い、$$gamma$$線による照射を模擬した電子線照射試験を行うことにより$$gamma$$線の影響を定量的に評価した。その結果、電子線と原子炉を用いた中性子照射による照射脆化はほとんど差がなく、dpaがよい指標となることが明らかになった。

論文

High-resolution elemental mapping of titanium oxide/aluminum oxide multilayer by spectrum-imaging

倉田 博基; 熊谷 宏*; 尾笹 一成*

Journal of Electron Microscopy, 50(3), p.141 - 146, 2001/07

走査型透過電子顕微鏡を用いたスペクトラムイメージング法を用いて、高分解能元素分布像の観察を行った。試料はシリコン基板上に作成された酸化チタンと酸化アルミニウムの多層膜で、各層の厚みは1nm,周期2nmの構造を有する。この断面試料について、チタンのL$$_{2,3}$$殻,アルミのK殻電子励起スペクトルを測定し、各元素の分布を可視化した。その結果、1nmの空間分解能で元素分布が観察され、特にレンズの色収差による像の劣化がないことを実験的に明らかにした。さらに、基板と多層膜の界面の観察を行い、界面近傍での組成の揺らぎを明らかにすると同時に、シリコン基板直上に厚さ1nm以下の酸化シリコン膜が形成されていることも、スペクトルの微細構造の変化から同定することができた。以上の結果をエネルギーフィルターTEM法による元素マッピングと比較検討し、スペクトラムイメーシング法の特性を議論した。

論文

On the grain boundary segregation of Sn in indium-tin-oxide thin films

森川 浩志*; 倉田 博基; 藤田 美弥*

Journal of Electron Microscopy, 49(1), p.67 - 72, 2000/04

 被引用回数:11 パーセンタイル:51.46(Microscopy)

液晶ディスプレイの透明電極等で広く利用されているインジウム・スズ酸化物(ITO)は、スズのドープ量により伝導性が変化することが知られている。本研究ではITO薄膜中のスズの析出挙動を研究する目的で、走査型透過電顕(STEM)と電子エネルギー損失分光法(EELS)による観察・測定を行った。その結果、ドープされたスズの一部は結晶流界に析出することを明らかにし、その挙動は、出発物質である非晶質ITO薄膜の熱処理条件に依存することが判明した。また、析出領域は数nmの範囲であり、STEM-EELS法による局所分析法の有効性も明らかになった。

論文

電子エネルギー損失分光法

倉田 博基

電子顕微鏡, 35(1), P. 68, 2000/03

本稿は、日本電子顕微鏡学会創立50周年を記念して編集された学会誌の特集号への寄稿である。電子顕微鏡の分析機能の一つとして発展してきた電子エネルギー損失分光法の発展史と展望を述べることを主旨とし、おもに初期の日本人研究者の重要な研究成果の位置づけとその後の展開について記した。特に、固体プラズマ励起の実験的検証で重要な寄与をした、渡辺、藤本らの研究に言及した。今後の展開として、高い空間分解能での電子分光を実現する可能性を秘めたSTEM-EELS法について述べた。

論文

Branching ratio and L$$_{3}$$+L$$_{2}$$ intensities of 3d-transition metals in phthalocyanines and the amine complexes

越野 雅至*; 倉田 博基; 磯田 正二*; 小林 隆史*

Micron, 31(4), p.373 - 380, 2000/03

 被引用回数:12 パーセンタイル:18.81(Microscopy)

遷移金属元素の2p電子を励起して得られるL$$_{3}$$及びL$$_{2}$$吸収スペクトルは、金属の電子状態やスピン状態に敏感であることが知られている。本研究では、TiからCuが配位したフタロシアニン分子の結晶性薄膜について、電子エネルギー損失分光法によりL$$_{2}$$,$$_{3}$$スペクトルを測定し、その電子状態を検討した。その結果、L$$_{3}$$+L$$_{2}$$の総強度は、各金属元素に局在するホールの数とよい相関関係にあることが見いだされた。また、L$$_{3}$$をこの総強度で割った、ブランチング比は高スピン状態にある金属元素ほど高い値を示すことが明らかになった。

論文

Change in chemical bonding states in electron-irradiated graphite

武藤 俊介*; 竹内 稔*; 田辺 哲郎*; 倉田 博基; 北條 喜一

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(3A), p.1514 - 1515, 1999/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:48.51(Physics, Applied)

電子線照射されたグラファイトの損傷過程を電子エネルギー分光装置を用いて研究を行った。その結果、最近接原子間距離が照射時間とともに大きくなることをEXELFS(拡張微細構造)スペクトル解析で明らかにした。また、ELNESスペクトルは、高次フラーレンの特徴を示していた。

論文

サブナノ電子プローブによる局所状態分析

倉田 博基

ぶんせき, 1999(12), p.1034 - 1035, 1999/00

固体の局所状態分析を行う有力な手法として、ナノメートル以下の微少な電子プローブを利用した、走査型電子エネルギー損失分光法が、近年急速に進展してきた。このトピックス記事では、この手法の原理と装置に関する簡単な紹介を行った後、セラミックス材料の粒界近傍における不純物元素の検出と同定に関する研究のなかで、原子分解能に近い空間分解能で行われたオークリッジ研究所の研究例を紹介し、今後の展望について述べた。

論文

Structural change in graphite under electron irradiation of low temperatures

竹内 稔*; 武藤 俊介*; 田辺 哲朗*; 倉田 博基; 北條 喜一

Journal of Nuclear Materials, 271-272, p.280 - 284, 1999/00

 被引用回数:24 パーセンタイル:84.01(Materials Science, Multidisciplinary)

電子線照射したグラファイトの損傷過程を透過型電子顕微鏡と透過電子エネルギー損失分光装置を用いて調べた。その結果、ベーサル面内の長距離秩序が室温に比較して低温照射の方が早く変化(失われる)することがわかった。この変化は、電子的な変化や短距離秩序変化には影響を及ぼさないことがわかった。

論文

Damage accumulation in Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ during H$$_{2+}$$ or He$$^{+}$$ ion irradiation

笹島 尚彦*; 松井 恒雄*; 古野 茂実*; 北條 喜一; 大津 仁*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 148(1-4), p.745 - 751, 1999/00

 被引用回数:36 パーセンタイル:90.66(Instruments & Instrumentation)

200KV電顕付設イオン照射装置を用いて、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$に水素またはHeイオンを照射し照射損傷過程を観察した。水素イオン照射では、673K以下では、照射欠陥及びバブルは均一に分布し、照射量の増加にともない数密度が増加した。923K以上の高温で水素バブルが照射欠陥(ループ)中心部に集中して発生することを初めて見いだした。またHeイオン照射ではすべての照射温度で、照射欠陥及びバブルは均一分布を示した。

論文

EELS analysis of SiC crystals under hydrogen and helium dual-ion beam irradiation

北條 喜一; 大津 仁*; 古野 茂実; 櫛田 浩平; 出井 数彦*; 笹島 尚彦*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 141(1-4), p.148 - 153, 1998/00

 被引用回数:31 パーセンタイル:89.58(Instruments & Instrumentation)

水素とヘリウムイオンをSiC結晶に照射し、その構造変化を400keV電顕でその場観察した。その結果、室温照射では損傷量が約1dpaで完全に非晶化した。また、電顕付設の透過電子エネルギー損失分光装置をもちいて、それぞれの照射量におけるプラズモン損失量を測定した結果、そのピークが低エネルギー側に約1.2eVシフトすることを見出した。

56 件中 1件目~20件目を表示